触覚過敏の憧れ ~ オフィスを颯爽と歩きたい ~
発達障害の特性でもある感覚過敏のうち、私は触覚過敏もあります。肌に空気が触れるのが気持ち悪くて、今までは露出がある服は避けていました。
例えばVネックのニットです。胸元が空いているカタチはこれまで敬遠していました。しかし、今年はVネックにも挑戦しようと思います。理由は、『大人っぽい自分になりたかったから』です。オフィスで薄手のニットにジャケットを羽織り歩く女性の姿を見て『大人っぽい』『格好いい!』と思ったのです。
ところで、今回なぜVネックニットを選んだかというと、新春に購入した福袋に入っていたからです。苦手なものにわざわざお金を出すのは躊躇いがありますが、福袋などの自分が選んだものではないものが入っているとちょっと着てみようかという気になりませんか?そんな軽い気持ちで着てみたところ、柔らかい素材で出来ているし、着心地も良かったので愛用しています。
ここで、触覚過敏とはどういうものなのかをお伝えします。洋服に付いているタグや服の素材に対し、過剰に敏感になることです。『過剰』というのがポイントです。あとは他人に触られるのを異常に嫌がり、頭をポンポンと軽く撫でることも駄目な子どもいます。
また、肌が空気に触れるのが嫌という感覚もあります。例えばスカートや半袖のTシャツなど、肌が露出した服を着て外に出歩けないのです。これは空気との摩擦に過敏になっていると推測されます。募金したときに貰える『赤い羽根』で自分の身体を撫でられているという感じでしょうか。優しく、さわさわと撫でられるとゾワッとしそうになりませんか?
自ら触るぶんには赤い羽根ってとても気持ちの良いものなのですが、あれで肌を撫でられると思うと、あまり気持ちのよいものではないと思います。
そんな私もVネックを着るにあたり、出来る限り触覚過敏と上手くつき合うためにこんな対策をしています。それは、コットンやアクリル、綿など自分が着心地のよいと思える素材のものを着ることです。
今、私が愛用しているVネックです。アクリル100%で出来ている薄手のニットです。ネックの深さは写真をご覧ください。平置きで15センチ程度です。
もう一つ対策を講じています。室内では、なんとか肌が空気に触れていてもこの状態で過ごせますが、外に出るときは流石に辛いので、ストールを巻いています。このストールもタオル地なので、 汗をかいても吸い取ってくれるし、紫外線対策にもなるので非常に便利です。
ちなみにですが、私はセーター等に羊毛・ウールが入っていたら、たったの5%入っているだけで『ウール入ってる!』とわかります。こちらは純粋に肌が赤ちゃんの時から弱いことと、アレルギー体質なのかな?とも思いますので、感覚過敏とは少し違うのですが。
羨ましいとVネックを着ている女性を眺めていても、何も始まらないので思いきって私もVネックに挑戦することにしました。他の人と比べると何かしらの対策は講じなければなりませんが、個人的には非常に満足しています。
本当に少しの工夫や対策の積み重ねが、何かしら自分を変えてくれるのだと信じています。
また、Vネックだけでなくもっと肌の露出が多い、半袖も実は室内だけでしか着られません。半袖問題は、紫外線の関係上正直長袖のほうがいいなと思っているので、部屋着として着れるということでOKにしようかなと思っています。
たかがVネック、されどVネック。
何事も一度で諦めずに挑戦する事って大事なことだと思っています。